ともすけの独り言 2
2002年4月12日
(rev.2 4/23)

 今日は1歳6ヶ月児検診なんだ。検診のための問診票の「○○できますか?」とかっていう質問にほとんどが「いいえ」のつよぽん。あたしにとっては子どもはつよぽんしかいないし、つよぽんが基準だからそれらが出来ていなくても何とも思ってないけど、ああいう問診票をみると「世間の1歳6ヶ月の子ってこんな事も出来るんだぁ〜」ってすっっごい感心しちゃう。そうだよね、もうすぐ2歳なんて言ったら一人であんよも出来るし、ママやパパ、ブーブくらいの単語はお話しできるモンねー。子どもの成長ってスゴク早いものなんだね!子どもって本当にスゴイねー。でもま、ウチの場合、つよぽんなりに成長してくれればそれでいいんだ。ちょこっとだけでもいいから成長の跡がわかるような検診結果だったらいいな〜(^-^) それくらいの気持ちでのんきにのんびりつよぽんと一緒に成長しています。

 こないだ、療育手帳をもらいに市役所に行ったときのことなんだけど、別の用事で来ていた幼稚園くらいのお兄ちゃんがね、つよぽんのこと指さしてすごくびっくりしたみたいに「ねえ、ママ見てよ!!あの赤ちゃんの頭ちっちゃいよ。おかしいくらいちっちゃいんだよ。ねえ、ママ見てよ。あの赤ちゃんの頭、すごくちっちゃすぎるよ。あんなの見たこと無いよ!」って一生懸命お母さんに言っていたの。そしたらそのお兄ちゃんのお母さんが「そんな指さして言わないの!」ってちっちゃい声でお兄ちゃんにそっと言って、急いでその子の手を引いていなくなっちゃったの。なんかね、その様子を見たときにすごく残念に思ったんだ。市役所のおじさんの「お宅は知的障害だから・・・」「そこんところは知的障害でいいから・・・」と何かにつけて「知的障害」「知的障害」を連発するその態度にはちょっとイヤーな気分になったけど、つよぽんのことをみてびっくりしちゃったお兄ちゃんの驚きの声には全然嫌な気分にはならなかったの。そのお兄ちゃんにとって、頭の小さいつよぽんとの出会いはすごく衝撃的な出会いだと思うのね。きっと障害児を見たのは初めてだったんだと思うの。でも、「見てよ!すごく頭がちっちゃいよ。」って一生懸命表現してくれてるのに、それをまるでいけないものを見ちゃったって感じでそそくさと連れて行ってしまったお母さんに対してはすごく残念に思ったんだ。目を背けずに「そうだね」くらい言ってほしかったなって思うの。そこで否定的な態度をとらず、障害児のことを認めてくれるような態度をちょっとでもいいからとってほしかったなって・・・。たしかに今のあたしは障害児の母なので障害児を守ってほしいって思うよ。でも、そうじゃなくてもね「普通じゃない子もたくさんいるんだよ」って言うことをわかってもらえるいいきっかけだったのになって残念だったんだ。
 障害児の母になって障害児に対する世間の目の冷たさというか、心ない態度って言うのがすごく目に付くようになってきたの。で、なんでそんなに社会の目は冷たいのかなって考えたときに思ったことなんだけど、ママ達が普通じゃない子をみたときに「いけないものを見ちゃった」って言うような態度をとってしまうから、そのママに育てられた子どももそういう目で見ちゃうんだろうなって思ったんだ。そしてそれは逆にね、私のような障害児の親が障害児を隠そうとしちゃうことが多いから受け入れてもらえなくなってしまうのではないかなっていうふうにも思ったんだ。なかなか障害児とふれあう機会が無くなってしまうとやっぱり普通に見ることは出来ないんだろうなって思ったの。つまり「あまり見たことがない」から特別な目で見ちゃうような世の中にしちゃってるんだろうなって・・・そんな風に思ったんだ。あたしが市役所で出会った親子も、もしかしたら私たちに嫌な思いをさせてしまったかもしれないって気にしてその場を後にしたかもしれない。それってさ、気にしてその場を離れなくちゃいけないくらい普通に普段から障害児を目にしていないわけじゃない?まあ、たしかに健常者といわれる人よりも障害者は少ないよ。でも、そこんところをね、少しでもみんなに慣れてほしいなって思うんだ。そのために今まで以上につよぽん連れ出さないと!っていう事を言いたいんだ。
 たしかに世間は冷たい。そして嫌な思いもたくさんすると思う。あたしもそうだよ。市役所のおじさんの言葉尻にすっごい嫌な気分でいたのも事実。でもね、あたしはこのお兄ちゃんとお母さんに会って、ますますつよぽんのことをどこへでも連れてあるかなければいけないなって思ったんだ。そのためにつよぽんが嫌な思いをすることが多いかもしれない。そしてあたし自身も嫌な思いするかもしれない。でも、あたし達親子よりも後に生まれる障害児の家族のために、あたし達家族はちょっと嫌な思いをしてあげてもイイナっておもったの。先輩の障害児の家族はきっとウチよりももっともっと嫌な思いをしてきてくれたんだと思うからね。すごく嫌な思いをしてくれて頑張ってくれて、今、あたしたちは気楽にPT(理学療法)やOT(作業療法)などの訓練を受けさせてもらえるような施設を作ってもらえたんだと思うんだ。
 「どんな障害があってもかわいい(^-^)」それをわかってもらうためには、普通に障害児を見かける世の中を作らなくちゃいけないんだよ。そう思った。もちろん、どう接してもらえると一番いいかって言うのは人それぞれだし難しいところだとは思うんだ。ただ私はね(あくまでも私個人の意見だけど)障害って言うモノを「目立ちたがり屋さん」とか「恥ずかしがり屋さん」とかのような「個性」の一つとして見てもらいたいなって思ってるんだ。だって人の本質である「心」って言うか「気持ち」っていうのは、障害者でも健常者でもかわらないじゃない?そういうところが上手く周りの人に伝えられたらなって思ってねー・・・ブツブツ書いてみた(笑)。

 これを読んで生意気だって思う人がいるかもしれないけど、これはあたしが思ったことを思うまま、読み返すこともなく書いています。つっこんでお話しすればもっとわかってもらえると思うから、読んで思うことがあったら掲示板に書いていいですよ。

 最近障害児のページをねらった悪質な荒らしがはやってる。荒らして歩く、そういう人って身体障害者や知的障害者よりももっともっと治療困難な【心の障害者】だと思うんだ。あたしは心の障害者にはなりたくないな。そしてみんなにもなってほしくない。