ともすけの独り言 1
2002年2月7日
(rev.5 2003/4/5斜視の手術について加筆)

 つよぽんが生まれてからそろそろ1年半になります。今までつよぽんの障害については、あえて日記以外では書いてこなかった(ホントは日記でも書くのは控えようかと思ったんだ。でもそれを避けてしまうとつよぽん日記じゃなくなっちゃうからね。病院に行ってることや発作が起きてしまったこと、訓練に行ってることも気にせず書いているんだ)。このHPは単なる「親ばかちゃんりんしゃんHP」であって特別な「障害児のページ」にしたくなかったっていうのがあるしね(それと、今はそんなこと無いんだけど、HPを作った当初は何となく、誰が見るかわからないHPでしょ。だから普段会わない友人や親戚が見るかもしれない。そんな人たちへ「自分の口から言わず」つよぽんの障害を伝えたくなかったって言うのがあったかも)。そんな人が他にもいるかもしれないからリンクの「頑張るお友達」はね、ホントは病気や障害で頑張っている人たちのHPなんだけど、でもみんなの病名や症状についてはうちではあえて紹介していない。そしてこのサイトでも、よーく見回さないと障害があるってちゃんと書いていない。でもね、つよぽんが小頭症と言う障害をもっているっていうことを別に隠しているわけでは無いからね。「小頭症のコトを探してたどり着きました」っていうカキコミやメールをもらうと、「よくぞ見つけてくれました!」ってうれしく思うモン(^-^) 

 平成12年8月27日の夜中に突然おなかが痛くなって(陣痛が始まった。実はつよぽん日記を読むとわかるがそれより10日前に「これが陣痛かも♪」ってちょっとわくわく思いながら病院に行き1泊の体験入院をしてきていたの。でもそれは陣痛ではなく「お話しできないくらいおなかが痛くなったら陣痛だと思ってね」と言われて帰されたのだヾ(@゚▽゚@)ノあは)、それからたった2時間で誕生したつよぽん。陣痛室に着いたとき、母親学級で習ったけど、この痛みが10時間とか30時間とか続くのかと思うと気が狂いそうだった。だけど実際にはあっという間だった。分娩台にあがって、私の陣痛の様子を見ながら分娩の準備をしてくれたんだけど、分娩の準備が完了する前につよぽん生まれて来ちゃったくらいだモンね。それくらい超超安産だったの。「初産なのに経産婦さんより安産(◎0◎)!」と病院の助産婦さん達の間でちょっと有名人になってしまったくらい。でも、超安産だったのはつよぽんの頭が普通の子よりもかなり小さかったからなんだよね。

 つよぽんは生後5日目の検診で「小頭症(しょうとうしょう)の可能性がある」と言われました(小頭症なんて初めて聞く名前だった)。生まれたときの頭囲が31cm、生後5日目の検診時の頭囲が29cmとかなり小さかった(普通の子は生まれたての時に35-6cmあるからね)。母子手帳にあるグラフだと欄外になっちゃうくらいちっちゃかった(今も欄外なので自分でメモリふって書いています)。「小頭症」って病気の名前じゃないんだよね。「風邪」とかと一緒で、症状の名前なんだよね。昔は、四肢が緊張して上手に歩けない格好から「あやつり人形症候群」って言われていたらしい。
 「小頭症」といわれた時、「赤ちゃんの頭のことなので何があるかわからない。心配だったら子供のことを専門みている病院があるから紹介状書いてあげるけどどうする?もし行くんだったら退院したらすぐに診てもらいなさい」と言われた。「心配だったら・・・」って言われて心配にならない親がどこにいるの?っていう思いでこども病院への紹介状をもらって退院したのだった。それで生後12日目に予約が取れたのでこども病院にいくことになったんだけど、最初にこども病院を受診したのは脳神経外科だった。紹介状を書いてもらったとき、正直な気持ち「こども病院っていうのはスゴイ病気の子供がかかる病院」っていうイメージが強かったので、そんなところにお世話にならなくちゃいけないなんて・・・ってすごく悲しくなったんだ。
 頭蓋骨が早めにくっついちゃって大きくならないということもあるからってことで、まず頭蓋骨を調べたんだ。そういう子は外科的手術で普通に戻るから。でも、つよぽんは外科的な問題はなく、CTやMRIをとった結果脳みその成長が不十分だとわかった。だから内科的に経過を観察することになり、神経科に転科して今もそのまま定期的にお世話になっている。
 MRIで、右脳と左脳をつなぐ脳梁がちゃんと出来ていないことがわかった。これは発達の途中かもしれないし、発達をやめちゃったかもしれないし・・・なにしろ生まれたての赤ちゃんだったから何とも判断できなかった。でもこれによって、もしかしたらバランスとかとれなくて自分でお座りできないかもしれないし立てないかもしれないし歩けないかもしれない、お話も出来ないかもしれないし、などなど運動面や知能面の遅れの最悪の場合の症状についてのお話を聞いてきた。だけどね、そのときに聞いたのは「最悪の状態」。だから、つよぽんはもしかしたら何ともないかもしれない!って、ちょこっとだけ・・・いや、かなり期待したんだ。だって、ちょっと頭が小さいだけで見た目は全然何ともないんだもん。
 小頭症ってさ、まだよくわかっていないモノらしい。勿論発育発達の具合はピンキリだって言うのは知っているんだ。小頭症だってわかったのが生まれてすぐだったから、どれだけ発達するか誰にもわからないことで、また、最悪の場合っていうのははじめにちゃんと主治医から言われていたのでわかっているんだけど、でも、確実にそこまで悪くなるって訳ではないから・・・。そう言うことで、ここは普段からプラス発想の私たち♪ やっぱり毎日の生活の中いろんなコト「期待」ってしちゃうじゃない?っていうか、めちゃくちゃ期待しているんだよね(笑)。そして勿論、今も、ね!! 普通の子よりもたしかにいろんなコトを拾得するのが遅いけど、ちょっとずつでもちゃんと成長していく過程がちゃんと見えてるし、てんかんだって心配するような発作はほとんど無かったし、PTの訓練でも毎週先生がびっくりするくらい色々出来るようになっちゃうし、主治医にも言われちゃったけどつよぽんってもうホントに「極めて優秀な患者」だったんだよ(笑)。
 でもね、最近になって、1歳5ヶ月になりつよぽんもだいぶ大きくなりました。そして、いわゆる「普通の子」との差が明らかに大きく離れつつあり、おまけにそれまで「個性」って言う言い方をしていてくれた主治医もこの前の診察の時「障害」って言う言い方をしたんだ(たいしたことじゃないんだけどそのときは非常にひっかっかったんだ)。そして(身体障害者手帳は医師の診断書が必要で、主治医は3歳になったら申請すればいい、と言う考えだったので)医師の診断書がいらない療育手帳の申請をすることになって・・・。医療費のこととかいろいろ恩恵があるから身障者手帳とか療育手帳とか申請してとれれば!って言う気持ちもあるんだ。でも。やっぱり・・・ね。いざ申請してみましょうって事になったらさぁ・・・(´〜`;)。 もともとわかっていることなんだけど、なんか、突然わっっっと気持ちと涙があふれちゃって、なんかなーんにもやりたくなくなっちゃった。
 今日もね、左目がちょっと上の方にあがって行っちゃうからって眼科を受診したの。先生に「運動面、精神面の遅れはある?」って聞かれて、運動面はたしかに遅れがあるから「あります」って答えた。でも、精神面の遅れってなんだかわかんなかったから「精神面のおくれっていわれてもよくわかりません」って答えたら「大人の言ってることがちゃんとわかってそれができる?」って聞かれて・・・わかってることはたしかにあるけど「それが出来るか」っていわれるとなんか自信持って「ある」って言えないでいたら「それが精神面の遅れです。精神面も遅れているのね」とキッパリ言われました。なんか・・・今日の眼科の先生の言葉はちょっときつかったな。私は物事をはっきり言ってくれる先生の方が好きです。でも、お家に帰ってきて「眼科の先生も言い方きついな」って思っちゃった。
 結局、(視力検査の時、検査よりも診察室ののあちこちが気になっちゃってしっかり視力検査出来たかどうかは???なんだけど)視力は両目とも0.02で、普通の1歳半の子に比べたら視力が悪いそうです(「でも、何もかもが遅れているからね〜」っていう先生の言葉がちょっと救いだった)。左目は乱視と斜視だって。逆さまつげもヒドイから将来(といってもどれくらい先になるか近々にあるのかまだわからないけど)手術するらしい。でもまずはめがねをかけて斜視とかの矯正ができるかみるんだって。めがねかぁ〜(´○`;)ハァ しばらく眼科にも通うようだなあ。←めがねなんてかけていられるのかな??って心配したけど、2002/2/14の診察でしばらくめがねはかけないことになりました。そして脳波検査の結果、視神経は普通の子に比べて細くて白いが通じていないわけではないので、積極的に治してあげることになりました(斜視のままにしておくと片目を使わなくなりそっちの視力がなくなってしまうのでそれを避けるため)。そして2002/11/1 に左目斜視と両目逆さまつげの手術を受けました。それまでは斜視のため、右目と左目が受ける画像が異なるのでその2つの画像を頭の中で交互に切り替えていて相当頭はつかれていたらしい。そのせいで1点をじっと注視するということが出来なかったのだけれど、手術後はまだそんなに長い時間ずっと見続けることは出来ないけれど、それでもそれまでに比べたらかなり長い時間じっとじっくり見ていられるようになりました。そして見ることに疲れを感じなくなったためかぐずぽんになる時間も随分減りました。ちなみに斜視の手術は障害があるなしにかかわらず「育成医療」を使えます。これは保健所が扱ってくれている物で、手術のためにかかる費用の負担が少しで済みます。もちろん医師の診断書が必要で入院前に申請書を提出しなければなりません。

 夜やっぱり泣いちゃいました。「つよぽんがこのまま大きくならなければいいのにな」って泣きながらつよぽん父さんに言っちゃった。だってさ、大きくなるにつれていろんな悪いところがいっぱい出てくるんだもん。悪いところが出てくるんだったらおっきくならないでこのまま赤ちゃんのままがいい!って言っちゃったんだ。でもね、つよぽん父さんに「大きくなるにつれて治ってくるものがあるんだからそんなこと言わないんだよ」って言われました。たしかにそうだよね。全部治る訳じゃないけど、でも、治っていく部分もいっぱいあるんだよね。この話をしているとき、つよぽんは一生懸命テレビ見ていたよ。つよぽんにとってはこんなことはどーってことないみたい(笑)。くりくりのお目目で真剣にテレビ見ていた。音を消していてもテレビに釘付けだったから、つよぽんのお目目ちゃんと見えているよね。

 あたしらしくないんだけど、実は中学と高校、大学の時のお友達につよぽんの障害のことをはっきりお話ししたコトって無いんだ(「病気なの」とか、「のんびりやさんなんだ」っては言ってるよ。でも、中高大学の時の友人って普段毎日会うわけじゃないじゃない?一度「小頭症なの」って言ったら「しょうとうしょうだって(笑)。なにそんなテキトウに名前なんかつけちゃってるの?アハハハ」って言われたことがあって、それから、そんなに会わない人だったらわざわざ説明しなくてもただ「病気でのんびりやさん」って言うだけでいいかなって思っていたんだ)。たった一人だけ中学・高校と仲良しだったMちゃんにだけ話したことがある。でもそれは、彼女が慶応病院の小児科でずっと看護婦さんをやっていてしかも彼女の旦那様が小児科の先生だから、こういう小頭症などといった変な病気のことも知ってるから「つよぽん日記を読んで知ったけど、小頭症だったんだね。大変だったね」って言われ、お話しできたって感じなんだけどね。そのときも「小頭症の割に色んなコト出来るよね」って言う言葉ももらってうれしかったんだ。
 Mちゃんはつよぽんの熱が下がらなくて大変だったとき心配して電話をくれたの。そのときたまたまちょっとした事件があってねその一件も聞いてもらったの。その事件って言うのが、高校の時のお友達Oちゃんが赤ちゃんを産んで約1ヶ月くらいOちゃんは「赤ちゃんが泣いて大変だー大変だー」って毎日すっごくたいへんそうだったの。でも、泣くのが赤ちゃんの仕事だし、どのお母さんもそーゆー時期を乗り越えてるんだから「赤ちゃんお仕事をそんな悪く言わないで(頑張って)」ってOちゃんちの掲示板にあたしはOちゃんを励ましたつもりでカキコミしたんだ。でもOchanにはそれが励ましじゃなくて批判にとれちゃったらしく「批判されたからHPも引っ越ししようかと思っちゃう」って言われちゃったんだ(彼女も毎日の夜泣きで寝不足が続きちょっとの言葉にも落ち込んじゃう時期だったんだろうけどね、HP引っ越しを考えてるって言う言葉には正直に言ってあたしも傷ついた)。そのときの電話でMちゃんに「大丈夫だよ、Oちゃんはわかってくれるよ」って慰めてもらい、そのときなんとなくMちゃんにつよぽんの小頭症のこと話したんだ。なぜそのとき話したのか・・・。今思うとね、「うちのつよぽんは障害児、だけどOちゃんの赤ちゃんは五体満足健康な体で産まれてきてるじゃない。発作の心配もない、これからのいろいろな心配も全然無い。なのに誰もがする夜泣きくらいで・・・」って言う気持ちが心の底にちょこっとあったのかもしれない。

やっぱり、小頭症って障害なんだろうか。
小頭症のつよぽんは障害児なのかな。
これからどんな不都合が生じてくるのかな。
てんかんは治るかしら。
「おまけ付き」ってさ、たいていうれしいモノだけど、つよぽんにはおまけつけてくれなくて良かったのに。
そして、もうどうしようも出来ないことだけど、振り出しに戻りたい。

普段、そういうことなんか気にせず元気に歩き回っているあたしだけど、たまーにね・・・
こんな気持ちになることもあるんだよね・・・f(^ー^;