ともすけの独り言 5
2003年1月16日

 2002年の12月。あたしは風邪をひいちゃいました。その風邪をつよぽんにうつしちゃってね。最近、ちょっと体が弱いつよぽん。熱が下がらないので受信したらRSウィルス陽性ってことで入院することになってしまいました。
 RSウィルスって言うのは普通その辺にもいるウィルスなんだって。飛沫感染しちゃうウィルスなんだけど、いわゆる健常人が感染しても普通の軽い風邪程度の症状しかでない。でも、うちの怪獣みたいに弱い子はダメらしく、入院することになっちゃう場合が多いんだって。
 つよぽんが入院していた病院は「こども病院」。そこらへんの病院じゃ手に負えない大変な病気の子が紹介されていっぱい来ている病院なんだ。だから、もちろん他にうつさないように個室。しかも、ウィルスを衣服に付けたまま病室の外に行ってしまったら大変!っていうことで、ウィルス関係の病気の個室に入っている間はガウンを着ていなくてはならない。他に入院している子って、ホント、ちょっとのことで命取りになっちゃうからね。年末の忙しい時期だったので、年賀状の宛名書きだけでもお見舞いしながらしたかったんだけど、病室で広げたモノにウィルスが付いて、病室の外にもって行ってしまっては大変だから、お見舞いしながらっていうのもダメだったの。でもねー。ホントはそのウィルスって、先にも書いたけど健康な人には感染しても特別症状が出るわけないし、2m離れていたらウィルスは届かないし、万が一くっついても6時間後には死滅してるので、ホントは結構大丈夫なモノなんだよね。
 病棟から出てくる新人看護婦君が先輩看護婦に言ってた言葉、すれ違うときに聞こえちゃったんだよねー。「ガウン着ていたって、顔に向かって直接咳されたらウィルスうつっちゃうじゃないですかねえ」・・・Σ(゚д゚;)ちょっとそれはそこで言っちゃぁ、ダメじゃない? たしかにうつるかもしれないよ。でもさ、2歳の障害児。元気な状態でも「咳するときは手をお口に当てて」って言って聞かせてもそれが出来る子じゃないんだよ。まして、苦しくて苦しくて死にそうな顔で咳しちゃってるんだよ。看護婦さんにうつそうと思って咳してる訳じゃないジャン。看護婦さんって体丈夫でしょ?RSは健康な人にうつるって事はないって素人のあたしでも先生から聞いて知ってるよ。そう言うこと知ってるでしょ?それに、どの患者がどういう病気で入院してるとか、その病気に対する色んな知識っていうものがあって、そしてなにより、それを仕事としているんでしょ。病気の人と接する事を仕事と選んで、それで収入を得てご飯食べてるんでしょ。そういう「専門家」なんだから、自分の体を守るにはどうしたらいいかわかるでしょ? 文句言う前に守るためにマスクするとか、必要なら手袋・帽子など完全防備の服を着るとか、体調が悪いのなら担当を変わってもらうとか、そういう対処って出来るでしょ?それを患児の家族が聞こえるところでそう言うこと言っちゃダメだよ、ね。これがさ、例えばもうお仕事終わって私服に着替えて、どこの病院とかどの病棟とかって言うことがわからない状態で話していたんだったら、あたしもここまで思わない。でも、看護婦さんとして勤務中にどの病棟って言うのが明らかにわかるところで言うなんて、サイテーだと思った。
 「完全看護だから面会時間以外は病室にいられない」病院に預けて、面倒診てもらう看護婦にこんなふうに思われてるなんて、ただでさえも病気の子どもを抱えて心痛いのに、とても悲しくて、婦長さんに訴えました。といっても「あの看護婦さんが言いました」っては言わなかったよ。もしそう言う話しになったとき、自分のことだって本人はわかるでしょ、だから、その辺はあたしも大人になりました(^▽^;)>゛ 「預かってもらっていて大変申し訳ないんだけど」って婦長さんには言ったけど、こんな事を婦長に告げ口したらつよぽんいじめられちゃうかなって心配になったりしちゃったけど。子どもを預けて行かなくちゃいけないってことは人質とられているような気分になっちゃってね。でも、婦長さんはうちの気持ちをわかってくれて、みんなで話し合いの場をもってくれたんだって。話しをしたことは良かったと思いました。婦長さんにお話しした翌日から、うちの病室に入ってくる看護婦さんはみんなマスクをして中には手袋をして入ってくるようになりました。そして問題発言をした看護婦さんは、つよぽんに対してすっごく優しくなり、吸引とかつよぽんが嫌がることをするときは、それまでは何も言わずに作業をし始めていたんだけど、作業する前に「ゴメンネ、これをやると楽になるからちょっと頑張ろうね」と声をかけて、終わったら涙を拭いていい子いい子して、たまに抱っこしてくれるようになりました。そこまで優しくしてくれなくてもいいけど、そんな優しい看護婦さんに変わってくれたのは凄く嬉しかったです。